2010年7月16日金曜日

報告時間を守るには



 報告時間を守ることは、もっとも基本的な報告のマナーの一つです。
 社会学の場合、国際学会の研究報告は15分が標準です。世界社会学会議はどたキャンが少なくありません。その場で、20分になったり、12分になったりすることもあります。あらかじめ、12分バージョン、15分バージョン、20分バージョンと3とおり用意しておくと、どんな場合にもあわてません。+2分以内が許容範囲でしょう。2分以上もオーバーするのは、マナー違反です。

 時間を守る秘訣は、何よりも、十分、練習することです(時間を守る報告は、十分に
練習してきたことを示しています)。
iPhone には、デジタルの見やすいストップウォッチ機能が付いています。月曜のプレナリーでアレグザンダーも使っていましたが、筆者も愛用しています(司会の際の、タイムキープにも最適です)。
 スライドの枚数に応じて、ここまでで3分、ここで5分、ここが10分、これで12分、15分などと目安を付けておきます。本場ではズレてきますので、ストップウォッチを見ながら、時間調整をしましょう。

 用意したスライドをすべて紹介しようとしたり、スライドの文字を読み続けようとすると、時間不足になります。時間が足りなくなったら、適宜、I would like to skip this slide (part). などと言いながら、適宜スキップしたり、文字を読まずに、like that. とか、look at this point. とか言いながら、適宜流すと、時間内におさめることができるようになります。

 conclusion のスライドは、少なくとも1分ぐらいかけて、ゆっくり目にまとめると、余裕があるように見えて、説得的です。途中は少し急いでも、入りと終わりがゆったりしていると、聞きやすいものです。

 万一時間が超過したら、This is my last slide.と言ったり、I left two slides.と言ったりして、あとどれぐらいで終わるのかを、司会者や聴衆向けに告げると、みんな安心できます。

 時間を大幅に超過する報告に限って、要領が悪く、何を言いたいかがわかりにくいものです。

 詰め込みすぎない。入りと終わり、大事なところを丁寧にやることも、時間内にまとめるコツです。冒頭の research question と conclusion の関係を十分に考えましょう。そうすれば、時間内にまとめることは難しくありません。

 初日のプレナリーは、Manuel Castells (写真上)や Suskia Sassen (写真右)など、大物ぞろいでしたが、全員時間を守っていました。さすがですね。(は)

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